グロブ

気合い

箇条書きング

免許センターで思ったことの箇条(過剰)書き

 

始めて来る場所すぎる。外観がいい感じに荘厳かつ十年前の尺度での近未来の具現といった、The自治体が管理する建設物感があって良かった。受付のカウンターはこのご時世アクリル板やビニールの暖簾(伝われ)で仕切られてはいたものの、東京の駅の一角をそのまま奪ってきて設置したような見た目で洒落ていた。いたるところに公安委員会や県警のポスターが貼られていた。県出身の漫画家の代表作とコラボした啓発ポスターがあり、ちょうど流行したあたりに制作されたものだろうと容易に予想できた。一際に目を引く位置に県出身アイドルが警官の制服を着用してこちらを指差しているポスターがあった。それは10年前に遡るかというほどに古ぼけた雰囲気で、彼女の存在が芸能界に広く知れ渡るより前のものであろう、ポーズを取る彼女にはどこか洗練されきっていない印象を受けた。当然県内には複数の教習所があるわけで、その数だけ引率が行われていた。某自動車学校の引率者は清潔感あふれる服装でにこやかに先導していたが、ケミカルに真っ白なYシャツ、透けたノースリーブのランニング(多分綿製)、テッカテカにワックスの塗りたくられた髪は胡散臭さを放っていた。これは修学旅行先で出会う全然関係ない学校の教師が放つ異彩に近いなと感じた。外に目をやると、到着時には気づかなかった建物に気づいた。道路を挟んで向かいにあるプレハブの安い小屋、「学科対策塾」と書かれていた。商売の嫌なところの凝縮だなと思った。強豪校のOBみたいな感じで2階から1階を見下ろしていた職員と思しき男性がマスク+フェイスシールドの完全防備だった。意味あんのかよと思って嘲ったが、そのスタイルが医学的にもめちゃめちゃ正しいスタイルだとしたら恥をかくのは自分なので、ふん、おもしれーおっさん。程度に留めた。試験が終わり便意を催す。トイレに入ると便器がすっげぇ汚れていた。サボったリングと呼ばれる、便器の水の境界部分が輪染みになってるやつの限界突破悪魔3凸だった。トイレ内の張り紙にはトイレットペーパー以外は流さないでくださいと書かれていたので、うんこを転送して外に出すという小1の妄想をした。別の張り紙には、井戸水を使用しています。便器が汚れることがありますが、衛生上問題はありません。と書かれていた。こりゃ一本取られましたな。合格発表までの待ち時間で自分の3つ後ろの男が弱音を吐きまくっていた。どうやら2度目の受験らしく、今回落ちるとやべぇらしかった。合格発表は1階のモニターに受験番号が表示される仕組みになっており、結構遠くからでも判別ができた。自分の番号を見つけたあとその3つ下を見ると番号は表示されておらず、つまりあの男は失敗したんだなと思っていたところ、その男が「奇跡起きんやったぁ。」と嘆いており、そうか奇跡は起きなかったのか、と思った。その後、免許交付の際に協会費なるお布施を払うか払わないかの決断を迫られ、断ったところ受付の美人なお姉さん(40代くらい、でも本当に美人)に蔑みに近い視線を送られた。ピッポコピーのペンペン。